賛否両論の声が寄せられているガイアEA。
「おすすめ」「最強EA」との声がある一方、「詐欺」だと一蹴する声も確認できます。
そんなガイアEAは、期待が持てる自動売買EAなのかを明らかにすべく、バックテストに注目しました。
結果、推奨されている証拠金20万円では運用途中で破綻してしまう可能性が判明。
実際の運用にはどれくらいの証拠金が必要なのかまで考察しています。
そのほか、ガイアEAが「詐欺」といわれる評判の原因にも言及しています。
目次
ガイアEAは想定月利30%のEA
ガイアEAは以下のような特徴を持っています。
- 想定月利30%前後
- 長期安定型EA
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)で運用
- 変則ナンピンマーチンを採用
- 逆張りで利益を狙う
- 推奨証拠金20万円
ガイアEA一番の特徴といえるのが、長期安定型のEAである点。
EAの多くが短期利益を狙うのに対して、ガイアEAでは長い目で見て運用することを想定しています。
ガイアEAは世に出回る他のEAとは一線を画しているということですね。
どういった点が長期安定型なのかは未公開ですが、ガイアEAでは想定月利30%ほどの利益が狙えるようです。
取引通貨ペアはユーロ/米ドルの1種類のみ。
ユーロも米ドルも取引数量も多いことから流動性が高い通貨ペアです。
急激な値動きも少ないため、安定利益を狙う堅実な通貨ペアを選択しているといえそうです。
そんな安定した月利を出すために証拠金20万円以上で運用することが推奨されているガイアEA。
しかしながら、推奨証拠金ギリギリの20万円で運用すると最悪の場合、破綻してしまう可能性があることが分かりました。
バックテストから必要な証拠金を考察
ガイアEA利用者が行った証拠金20万円のバックテストでは、運用からわずか3か月で破綻するというデータが出ています。
以下のデータはガイアEA利用者のKØW 氏が行った、2020年3月~2021年3月までのバックテスト。
引用元:独立ロードマップ
バックテストを行ったKØW氏曰く、2020年5月に破綻したとのこと。
証拠金20万円では、ガイアEAの特徴である長期運用はできずに終了してしまう可能性があるようです。
破綻の原因はおそらく、ガイアEAの売買ロジックに採用されているナンピンマーチンにあります。
ナンピンマーチンとは簡潔に言えば、トレンドに逆行してポジションを取り続ける売買ロジックです。
例えば、下降トレンド時にあえて買いポジションを取り続けます。
トレンドが反転したときにポジションを決済することで利益が得られる仕組みですが、反転するまでポジションは含み損となります。
いつまでもトレンドが反転せず含み損が膨らみ続ければ、やがて証拠金不足でロスカットされてしまうでしょう。
証拠金20万円では、ガイアEAの売買ロジックに耐えられない可能性があるといえます。
では、どれくらいの証拠金ならガイアEAで破綻せずに利益を積み上げていけるのか。
KØW氏は他にも証拠金50万円でのバックテストを行っていますが、こちらでも破綻が確認されています。
その際の最大ドローダウンが16,000ドル(約180万円)以上となっていました。
ドローダウンとは資金からどれくらい下落したのかを表す数値、ガイアEAの場合は180万円近い損失があったことになります。
KØW氏はこの数値から「この設定では200万円あっても足りなかった」と述べています。
逆に言えば、200万円以上の資金を用意できれば破綻にも耐えられた可能性が示唆されます。
潤沢な証拠金で運用することで、ガイアEAは破綻せずに長期運用で利益が狙えるかもしれないということですね。
こうした結果から推奨されている証拠金20万円では破綻の可能性が高いために、「詐欺」との評判がつく要素の一つにもなっているとも考えられます。
しかしながら、ガイアEAに詐欺といわれる要因は他にもあるようです。
ガイアEAが「詐欺」と呼ばれる理由
ガイアEAが詐欺と呼ばれる理由には以下のようなものもあります。
- 無料といいつつ導入には手数料がかかる
- 推奨サイトのコンテンツがほぼ一緒
- 推奨サイトはアルドノアシステムも推奨
原因にはガイアEA自体に問題があるもの、ガイアEAを推奨するサイト・ブログに問題があるものが存在します。
順に見ていきます。
無料といいつつ導入には手数料がかかる
ガイアEAは利用料金がかからず無料で配布されているとのこと。
しかしながら、実際に利用するには事務手数料として4,980円がかかるようです。
無料といいつつ料金がかかるのは、利用者心理からすると少々むっとするかもしれません。
証拠金に比べれば用意できない金額ではないものの、手数料に関してはトレーダーにいらぬ誤解を生む要因となっています。
推奨サイトのコンテンツがほぼ一緒
ガイアEAを推奨するサイトやブログが多く見受けられます。
しかし、いずれのサイトも内容が類似していることから宣伝のために量産されたサイトなのではないかという疑惑が出ています。
以下はガイアEAを推奨する記事の目次。
多少言葉を変えただけでコンテンツ数から内容までほぼ一緒です。
他のサイトも同じようにコンテンツを並べているため、コピーサイトと思われても不思議ではありません。
コンテンツをコピーしているサイトが宣伝していることから、ガイアEAの信ぴょう性に疑いが生じていると考えられます。
推奨サイトはアルドノアシステムも推奨
ガイアEAを推奨しているサイトでは、アルドノアシステムという自動売買ツールも推奨しています。
アルドノアシステムとは、あなたに代わって運営トレーダーが取引注文を出すことによって利益が狙える自動売買システムの一つ。
ただ、アルドノアシステムはCFXという所在地や金融ライセンスの有無が明らかになっていないFX業者を利用しています。
過去には「CFXに出金拒否された」という気になる評判も確認。
「FX業者の信頼性が低いアルドノアシステムを推奨しているサイトを信じて大丈夫なのだろうか?」という疑問からガイアEAも疑わしいとサイトを見た人は感じているようです。
ガイアEA利用者の評判
ガイアEAは利用者が少ないためか2021年12月現在、評判があまり確認できません。
Twitterで確認できた実績報告をする口コミも、最終的には固定ツイートからガイアEAの推奨サイトに誘導しています。
引用元:けん
ガイアEAを利用した実績報告というよりも宣伝する目的で口コミを掲載している印象が強いです。
これでは公平性のある口コミとはいえません。
とはいえ、他にガイアEAに関する口コミも見られないことから、利用者からの評判を確認するのは現時点では難しいかもしれません。
ガイアEAの基本情報
ガイアEAの基本的な情報はこちら。
ガイアEAは逆張りの変則ナンピンマーチンで月利約30%が狙えるEAです。
EUR/USDのみを対象に自動売買を繰り返します。
本来であれば、22万円で販売されるガイアEAですが、現在では無料配布されています。
なお先述した通り、利用料とは別に事務手数料がかかる点には注意が必要です。
次章からはそんなガイアEAを利用するデメリットについて見ていきます。
ガイアEAのデメリット
ガイアEAで注意すべきデメリットはこちら。
- なぜ長期安定型といえるのか不明
- ナンピンマーチンで含み損を抱える
一見期待できそうと思っても、デメリットまで理解しておくことが重要です。
利用を検討するうえで留意しておくべき点を確認しておきましょう。
なぜ長期安定型といえるのか不明
ガイアEAの特徴は長期安定型。
長い期間で運用していくことで安定した利益が得られるといいます。
ただ、どうしてガイアEAが長期運用で安定利益が得られるかの根拠は明らかになっていません。
ガイアEAを推奨するサイトでは「ガイアEAは長期運用型だから稼げる」と結論づけているものの理由については触れられていません。
根拠が不明瞭なままガイアEAを運用し続けるのは少々不安に感じます。
ナンピンマーチンで含み損を抱える
ガイアEAの売買ロジックは変則ナンピンマーチン。
ナンピンとはトレンドと逆行してポジションを取り続けること、マーチンは取るポジションを倍々していくことです。
ガイアEAの場合は変則ナンピンマーチンであるため、状況に合わせて変則的にポジションを増やします。
ただ、トレンドに逆らってポジションをとっていくため、ポジションを保有しているうちは全て含み損となります。
トレンドが転換すれば、今まで抱えた含み損以上の利益が期待できる売買ロジックですが、転換しなければずっと含み損を抱えたままです。
大きな含み損を抱え続けるのはトレーダー心理としてつらいもの。
証拠金が不足すれば、利確どころかロスカットすることもあるでしょう。
一概にデメリットとは言えないものの、ガイアEAの売買ロジックはハイリスクハイリターンであることは把握しておきましょう。
EAで採用されている売買ロジックであるナンピンマーチン。
ただ、中にはナンピンマーチンを採用せずに利益が狙えるボストンEAのようなものも存在します。
ナンピンマーチンによるリスク、ストレスを抱えたくないという方はこちらもご参照ください。
▽非ナンピンマーチン型のEA▽
【ボストンEA】の詳細
ガイアEAのメリット
ガイアEAを利用するメリットはこちら。
- 逆張りで大きな利益が取れる可能性
- サポート体制がある
ガイアEAの利点は利益が狙えるだけではないようです。
それぞれ確認していきます。
逆張りで大きな利益が取れる可能性
逆張りとはトレンドに逆らって売買する手法のこと。
上昇トレンドの時に「売り」、下降トレンドの時に「買い」をエントリーし、トレンドの反転を狙います。
引用元:SBI FXトレード
トレンドが反転するタイミングでエントリーできれば、新たなトレンドの始点からトレードできるため、大きな利益につなげることが可能です。
トレンドに逆らう難易度が高い手法を自動売買で行ってくれる点はガイアEAの利点といえるでしょう。
サポート体制がある
ガイアEAには運用中のサポートを行ってくれる体制が整っています。
相場に影響を与える経済指標の発表タイミングではEAを止めるアナウンスをしてくれたり、運用・ツール設置の相談ができたりします。
EAの利用が初めてという方でも安心して利用できる環境が整備されているようですね。
ガイアEAの利用条件
ガイアEAには利用する際、いくつかの条件があります。
その条件はこちら。
- 指定するFX口座開設ができる
- 申し込み後1~2週間以内に稼働できる
- 運用資金を20万円以上用意できる
- 投資リスクを理解している
ガイアEAを導入する際、稼働用に新たに口座開設が必要になるようです。
開設自体は難しいものではありませんが、ガイアEA提供者が指定するFX業者でないとEAを稼働できないという点には注意が必要です。
運用資金については20万円以上となっていますが、バックテストの検証から余裕を持った資金を用意するのが賢明といえます。
また、前提としてEAを稼働させるリスクは意識しておかなければなりません。
利益にだけに注目せず、投資にはリスクが伴うことを十分に理解したうえで利用を検討しましょう。
ガイアEAの費用
ガイアEAは本来であれば22万円で販売されているところ、現在は無料で配布されています。
ガイアEAを推奨するサイトによっては先着100名となっているようですが、多くのサイトでは特に制限なく無料配布しているようです。
ただ記事内でも書きましたが、別途として4,980円の事務手数料がかかります。
利用に際しては完全無料というわけではないため、あらかじめ留意しておきましょう。
基本情報
名称 | ガイアEA |
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公式サイト | なし |