FXの世界では知らない人はいないといわれるGFF(グフフ)氏。
たった2か月で6億円もの大金を稼ぎ、その後3億円のロスカットをしたことでも有名です。
そんな瞬く間に登場して人々にインパクトを残しすぐに消えてしまったGFF氏ですが、現在では彼の手法が注目されています。
10万円の少額資金を2か月で6億円にしたというGFF氏の手法は、一体どのようなものだったのか。
退場してから10年以上たった今もなお色褪せない、伝説的トレーダーの勝ち方にフォーカスしました。
目次
6億稼いだGFFの手法
GFF氏が実際に使っていたとされる手法は大きく分けて以下の2つ。
- RSIのラインブレイク
- 窓埋め
6億円稼いだほどの手法といわれるとそれだけ革新的で特別なものを想像しがちですが、意外にもGFF氏の手法はシンプル。
使うインジケーターもどのチャートツールにも標準装備されているような一般的なものです。
そのため、使い方が分かれば、誰でも真似できる手法といえるでしょう。
それぞれ具体的に見ていきます。
RSIのラインブレイク
RSIとは日本語で相対力指数と呼ばれるうインジケーターで、現在買いと売りどちらが多いのかが判断できます。
下の画像で赤枠で囲まれたところがRSIです。
引用元:TradingView
GFF氏はこのRSIにトレンドラインを引き、ラインを割ったら順張りでエントリーします。
引用元:TradingView
ラインブレイクだけを根拠にエントリーしていたわけではなく、上位足を見てトレンドの方向性なども意識していました。
利確ポイントは、買いの場合RSIの数値が80(上側の点線)、売りの場合はRSIの数値が20(下側の点線)です。
また、場合によっては直近の高値、安値に達したタイミングで利確することもあります。
エントリー・利確のタイミングも明確で分かりやすいことから、比較的参考にしやすい手法ですね。
ちなみにGFF氏の場合、為替チャートよりもこのRSIを大きく表示させてトレードしていました。
そうした経緯から、GFF氏は通貨の値動き以上にRSIの変動を重要視していたようです。
窓埋め
窓埋めとは為替アノマリーの一つ。
月曜日の価格が、金曜日に市場がクローズしたときの価格から大きく飛んでいることがあります。
この価格が大きく開いたことを「窓」と呼びます。
開いた窓は高確率で埋まるといわれており、実際に開いた方向とは逆へ価格が動く傾向にあります。
引用元:TradingView
GFF氏はこの窓が閉じる方向にエントリー、埋まったら利確していました。
先ほどのRSIよりもシンプルで簡単ですね。
窓埋めは、アノマリーとして世界中の投資家に知られているだけあって、活用するトレーダーも多く存在します。
例えば、過去に東大院生FXトレーダーとして注目された『たばてぃん』氏も窓埋めを使って利益を出していました。
稼げるトレーダーになるうえでは、知っておいて損はないといえます。
上記したような手法を駆使して、GFF氏は短期間のうちにみるみる資産を増やしていきました。
ただ、6億もの大金を稼いだGFF氏も最初から成功していたわけではなかったようです。
GFFのFXトレーダーとしての歩み
GFF氏の資産推移はFXを始めてから退場するまでの経緯は以下の通り。
- 2008年
- 2010年5月
- 2010年6月
- 2010月7月
- 2010年9月
- 2011年
FXを開始、2010年までで約400万円の損失を作る
資金10万円で再挑戦
少しずつ勝てるようになり6月には4,000万円までに増やす
資産2億4,000万円になったことを生放送中に公開
2日に8,800万円、9日に1億2,500万円のプラス収支を記録
この時点で含み益含めて6億円になる
14日の生放送中に3億400万円ロスカットする
資産1億円、12月には1,000万円にまで減少
資産を30万円までに減らし引退
たった2か月で10万を6億円に
GFF氏がFXトレードを始めたのは2008年から。
自動車の期間工やアルバイトをして、FX資金を貯めていたようです。
始めてからの2年間は負け続けていたようで、トータル400万円ほどの損失を出しています。
しかし、2010年5月からは一転して勝ち続けていています。
当時を振り返ったGFF氏曰く「なぜか急に勝てるようになった」とのこと。
もしかしたら、このタイミングで自身の手法を確立させたのかもしれません。
そこからのGFF氏はとどまることを知らず、元手10万円から1か月足らずで4,000万円、2010年6月末には2億円以上にまで増やしています。
その後も増え続け、同年7月中では6億円に到達。
あくまで含み益の状態ではあるものの、おそらくどんなFXトレーダーよりも最速で億トレーダーになった人物といえるでしょう。
ただ、GFF氏のサクセスストーリーは長く続くことはありませんでした。
FX界における「3億円事件」
破竹の勢いで資産を増やしていったGFF氏でしたが、ある日を境にトレーダー人生が180度変わりました。
事のあらましは2010年7月14日。
GFF氏は、自身のFXトレードをニコニコ生放送で配信。
当時国内FXには、レバレッジ制限がなかったためレバレッジ100倍ほど、ロット数も上げに上げた大胆なトレードが人気を博していました。
その時、GFF氏が持っていたポジションは英ポンド/円のショート16,000枚、当時の価格で換算するとおよそ200億円の大口取引です。
GFF氏のエントリーに対して価格は上昇していたため、含み損を抱えている状態でした。
すでに2億円近い含み損を持っていたGFF氏でしたが、価格の反転を狙って損切りせずポジションを持ち続けます。
しかし価格は上昇し続けたため、必死の保有もむなしく強制ロスカットされてしまいます。
ロスカットされた結果、およそ3億400万円の損失を被ることに。
当時は、このロスカット劇の一部始終をリアルタイムで放送していたため、GFF氏は不名誉な形で注目を浴びることになりました。
これがきっかけかどうかは定かではないものの、このロスカットからGFF氏は徐々に影を潜め、最終的にはFXの市場から退場しています。
1年足らずの間に成功と失敗を経験したGFF氏。
まるでジェットコースターのような彼のトレーダー人生からは学べることが多く存在します。
GFFが成功を掴んだ秘訣
GFF氏が6億という大金を稼ぐことができたのは、手法だけのおかげではありません。
彼の成功した背景には以下のような要素も関係しています。
- シンプルな手法を極める
- 強引に取引しようとしない
- 上位足のトレンド方向を確認
- プロの情報を用いたトレンド把握
- レバレッジ100倍で勝負
GFF氏の手法とあわせて理解しておくことで、彼のような成功がつかめるかもしれません。
シンプルな手法を極める
GFF氏が用いていた手法は珍しい手法ではありません。
そのメジャーかつシンプルな手法をとにかく繰り返して極めること。
そこに自分の感情を乗せることはありませんでした。
ルールに従って黙々とトレードを行う姿勢はどんなトレーダーでも参考にすることができるでしょう。
無理に取引しようとしない
GFF氏は、根拠が薄い場合や勝率が低い場合は無理にエントリーしなかったといいます。
強引に理由をつけてトレードしても勝てる見込みは限りなく低いです。
それを何度も繰り返し続けていれば、勝てるトレードも勝てません。
6億円という夢のような収益の裏には、GFF氏の地に足を付けた堅実的な考え方があったのかもしれません。
上位足のトレンド方向を確認
GFF氏が普段トレードで使っていたのは10分足。
しかしそれだけに固執せず、必ず上位足でトレンドの方向性を確認していました。
上位足の時間が長くなるほど方向性の根拠が増します。
上位足を見ることは、FXトレードにおいて基本的な要素。
GFF氏と同様、短期間で億トレーダーになった『クロユキ FX』氏も取り入れている方法です。
短期トレードであっても、上位足の動向を見る重要性は知っておきたいポイントといえます。
プロの情報を用いたトレンド把握
GFF氏は自分で分析する以外に、プロのアナリストによる相場分析レポートも参考にしていました。
そのアナリストとは以下の2人。
- 吉田恒:マネックス証券「吉田恒の為替デイリー」
- 川合美智子:トレードトレード「為替相場と楽しく付き合う方法」
この2人は各々金融メディアにレポートやコラムを寄稿するほど著名な人物。
GFF氏は自分の分析力を過信せず、プロの意見を聞くことで客観的な視点で相場を見ていたようです。
レバレッジ100倍で勝負
GFF氏がトレードしていた2010年頃の国内FXは、現在のようにレバレッジ制限がありませんでした。
そのため、GFF氏は最大100倍のレバレッジをかけてトレードに臨んでいたようです。
高いレバレッジをかけることで、例え少額からでも大きいポジションを持つことができ、その分得られる利益も増えます。
GFF氏が短期間のうちに億単位の資産も築けたのも、このハイレバレッジトレードのおかげといえます。
現在の国内FXではレバレッジ制限により、最大25倍までしかレバレッジをかけることができません。
しかしながら、海外FX業者なら1,000倍近いレバレッジをかけてトレードすることが可能。
GFF氏のような10万円→6億円という夢のような成功を手に入れるには、ぜひとも利用したいところ。
海外FXといっても日本人にも利用しやすいようサービスが整備されている業者も存在します。
当サイトでは、そんな海外FX業者についての記事もありますので、あわせてご参照ください。
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GFFと同じ失敗をしないためには
GFF氏から学べることは成功だけではありません。
大きな失敗をした彼だからこそ、反面教師として得られることがあります。
それは次の2つ。
- 損切りの重要性
- 感情を排してルールに徹底する
失敗から学ぶことで、GFF氏と同じような過ちを繰り返さないトレーダーになれるはずです。
損切りの重要性
GFF氏は、とある時期から損切りをしなくなったといいます。
仮に損切りを見逃すことで、損するはずだったトレードを利益で終わらせられる可能性もあります。
しかし、損切りを見逃して成功してしまうと、いざというときに損切りできないトレーダーになりかねません。
GFF氏の場合、それが3億円のロスカットにつながっています。
感情を排してルールに徹底する
GFF氏の場合、生配信による視聴者の目もあったせいか、感情に影響されてトレードしていた可能性もあります。
エントリーや利確の判断を感情で行っていては、負けるのは目に見えています。
トレード中は常に冷静でいることが重要。
どうしても感情に流されがちな人は、裁量判断が必要ない自動売買ツールを活用するのも一つの手段。
エントリーから利確までを自動で行ってくれるため、トレーダーの感情が入る隙がありません。
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後世に残るGFF氏のエピソード
10万円から6億円稼いで勝ち組トレーダーになったと思ったら、数日後には3億円ロスカット。
これ以上にない浮き沈みを経験しているGFF氏は、数々の伝説級のエピソードを残しています。
勘違いから生まれた3億円ロスカット
当時の放送を振り返ってみるとGFF氏はある勘違いをしています。
それは強制ロスカットされる価格ライン。
GFF氏は当時、有効比率(証拠金維持率)を見て「80%を切ったらロスカットされる」と思い込んでいました。
しかし、有効比率が80%を下回っても一向にロスカットされません。
不審に思っていたGFF氏でしたが、視聴者からのコメントで気づいたのかロスカットされる有効比率が60%であることを知ります。
ただ、その事実を知ったうえでもなおGFF氏はポジションを持ち続けています。
仮に80%で損切りしていた場合、損失額は2億1,600万円ほど。
十分大きな額ですが、損切りできれば1億円近い損失はまぬがれていたわけです。
3億円の損失を受け入れるGFF氏の胆力は大したものですが、常人には到底真似できるものではありません。
億単位のロスカットなんて、並みのトレード人生では経験できるものではないにせよ、損切りの重要性が如実に表れていますね。
1人で相場を動かすほどの影響力
3億円もの大金をロスカットした事件は先に述べた通り。
しかし、それは単にGFF氏が損をしただけの話ではありません。
ロスカットとはいえ、3億円のポジションが決済されたことでたちまち英ポンド/円の価格がおよそ30pips上昇しました。
GFF氏一人のトレードが相場を動かしたことになります。
まさに機関投資家レベルの資金力と影響力を持ったFXトレーダーだったといえますね。
ハイレバ&生放送するメンタルの強さ
当時は国内FX業者でも100~300倍ほどの高いレバレッジをかけることが可能でした。
だからといって、高いレバレッジでトレードするのにはリスクが伴います。
そのリスクを承知で高いレバレッジ、大きなポジションを取っていたGFF氏のメンタルの強さがうかがえます。
また、生放送中多くの人が見ている中で億もの資金を動かすトレードができる時点で相当肝が据わっているといえるでしょう。
常人にはない精神力を持っていたGFF氏だからこそ、2か月で億トレーダーになれたのかもしれませんね。
そんなGFF氏はすでにFXの市場から消えた今でも、注目の的となっているようです。
GFFの退場後と現在の動向
GFF氏が注目されているのは、彼がまだトレードしていた10年前の出来事だけではありません。
ロスカットから退場に至った後もFX業界を騒がせています。
他のFXトレーダーと金銭トラブルが勃発
3億円事件以降すっかり姿をみせなくなったGFF氏ですが、2012年に一度復活を遂げています。
ただ、その際に他のFXトレーダーと金銭的なトラブルが発生したようです。
事の発端は2011年頃のとある連絡から。
GFF氏の豪快なトレードに感銘を受けた1人のトレーダーが、GFF氏に対して「資金提供するので共同でFXを復活しましょう」といった旨の話を持ち掛けます。
話に対しGFF氏は承諾、話の通り200万円の資金提供を受けました。
ところが、資金を受け取ったGFF氏はその後一切の連絡を絶ちます。
慌てた貸し手のトレーダーはネット上でGFF氏の捜索願いを出すほどでした。
それから数日後、突如GFF氏が生放送を行い、今回の揉め事の釈明をしています。
その放送によれば、提供された資金は借りたわけではなく、もらったものだったと主張。
結果的に現在ではどちらも和解しておりトラブルは解決していますが、3億円ロスカットという伝説的な幕引きだっただけにどこか後味の悪さが残る形となりました。
GFF氏の現在についての噂
金銭トラブル以降、GFFが市場に姿を見せることはありません。
そのため、現在どこで何をしているのか確認が取れない状態です。
ネットでは
- 前職の期間工に戻って働いている
- FXを再開し、再び1,000万円まで増やしている
- 当時から趣味だった競馬で稼いでいる
などの噂が出ています。
あくまで噂レベルの話ではありますが、もしもFXで稼いでいるのならまた表舞台に戻ってくるかもしれません。
GFF氏を見てFXを始める人は多い
退場後も何かと話題に上がることが多いGFF氏。
そんな彼の姿を見てFXを始めたという人は少なくありません。
引用元:黒猫のタンゴ
行方が分からなくなってからも彼の伝説的エピソードは顕在です。
6億円稼いだ事実や3億円ロスカットの衝撃は、それだけ多くのトレーダーにインパクトを与えているようですね。
GFF氏のまとめ
GFF氏は、FX界隈において知らない人はいないトレーダー。
GFF氏の手法は再現可能なほどシンプルなものでした。
また、短期間のうちに億を稼ぐ経験、億を失う経験をしている彼から学べることは多く存在します。
手法とあわせて、GFF氏の「勝ち方」を参考にすれば、6億稼ぐことも不可能ではないのかもしれませんね。
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